私たちの所にはよく「魔女になりたい」という方から「魔女になるにはどうしたら良いですか?」という内容のご質問がきます。
私たちはこの質問に対して2つの応えを持っています。一つは実際にこちらに来ていただいて講義や訓練をする「研修生制度」です。
でもこの制度しかなかった時は「こちら(北東北)に来ていただければ考えられるのですが」としか応えようがありませんでした。かといって、下にもあるように「全てオンラインで」という要望はそれ自体がはっきり言って無茶です。実際のところ、おそらくその折衷案に答えがあるのではないかと考えつつも、やはりリアルに勝るものはありませんでした。
でも、現実問題として難しい人の方が多いのも事実です。そこで私たちは通信教育を何年もかけて(一度は失敗しました)作り上げました。以下は私たちOriental Wiccaの通信講座「School of Witch」のブログからの引用です。こうした方針の元に私たちはもう一つの応えとしての通信講座を作り上げました。
私たちがどのような気持ちと考えでこれを作り上げたか、以下を読んで頂ければと思います。
(以下引用)
Oriental Wiccaの通信講座はこの20数年「魔女になるには?」というご質問を受け続けた結果たどり着いた一つの結果です。
基本的に魔女になるには、魔女から直接教えを受け、魔女からイニシエイションを受ける必要があります。しかし魔女になりたいけれど遠くに通うことはできない、という人も多いのが現実です。実際に、
「全てオンラインの通信講座で何とかして欲しい」
というご意見・ご要望は嫌というほど頂きました。しかし、実際問題それは不可能です。それこそコスプレや「魔女と宣言したら魔女」というようないわゆる「日本語の魔女」になるのならそれで十分でしょう。しかし、本当のペイガニズムの魔女になろうと思ったらそれは不可能です。そこで、色々な方々のご協力を得ながら、次の8つの指針を固めました。
①オンラインではなく実物のテキストを用いる
もともと魔女の教えや訓練は手作りのものなので「テキストという実物」を仲立ちにすることでエネルギーワークの一環を代替しようという考えが意外とうまくいくことを発見できたのでこの方法を採用しました。
②ビデオや写真を頻繁に使う
色々な実験や工夫で受講者のオーラを毎回確認してきちんと成長できているかを確認することができるようになったので、リアルの指導の代替にある程度できるようになったのでこれを採用しました。
③終了までに8回ほどのスクーリングを行う
これでどうしてもリアルでなければ不可能なものを集中して指導することで通信教育の不足分を補うようにしました。これは大学の通信教育で行われるスクーリングを参考にして回数などを考えました。そしてスクーリング費用は無料です。
④進級試験を各段階に設定して、クリアできなければ次に進めない
これで「単に知識だけが欲しい人」を排除します。このことは実は非常に大切で、真剣に魔女になりたい人の中に「自分は知識だけが欲しい」という人が混ざるとはっきり言って邪魔になるのです。ですからこうした気持ちで入学された方にとっては「進級できないような仕掛け」がそれこそ沢山あります。
⑤できるだけリアルタイム講義をする
実は音声教材やDVD教材を中心にして行うつもりだったので、これは当初考えていませんでした。しかし、実験的に試してみたら想像以上に効果が高く、またコロナ禍の副産物でオンラインミーティングの技術が日々向上しているため、方針転換して積極的に行うことにしました。もちろん、一人一人の進度に合わせて一人のためだけでもタイムリーに行います。大体1冊のテキストに対して4時間くらい行っています。
⑥課外講座も開講
これもまったく予定になかったものですが、受講生の方のご要望が一定数に達していたり、こちらが教育効果が高そうだと感じたものは積極的に採用して占い、その他の技術的な講座を教材費を含めて無料で行っています。これは将来魔女となった時に幅広い知識や技術を身につけておいて欲しいという想いからです。
⑦イニシエイションを希望すれば受けられる道をつくる
これは一番悩み、苦労しました。でも「ただ通信講座を終了しました」というだけだとしたら「自分が受講生なら納得できるかな?」と考えた結果、こちらにかなりの負担はあるけれど外しては行けないと考えました。
⑧必要経費以外は無料とする
受講料には教材費、送料その他必要経費が全て含まれています。簡単に計算して頂けばわかりますが、はっきり言って利益はまったくありません。赤字になって続かない、ということを予防する意味で最低限の受講料となっています。また、オンラインでのリアルタイム講座などはまったく予定していなかった時に決めた受講料で実施しています。よく海外の講座も含めて高額の受講料をとっている講座がありますが、そもそも魔女が誰かに魔女になるための指導をする、ということは「仲間をふやす」ことにほかなりません。
「高額の金を持ってこなければ仲間にしてやらないよ」
「高額の資金が用意できなければ仲間にしてもらえる時期じゃないんだよ」
などという人をそもそも人間としてあなたは信用できますか?
私たちにはそうした人の人間性を信じることはできませんし、そうした事をいう人を信じてしまうような残念な知性の方はそもそも魔女に向いていると思えません。
そして私たちはそうした品性下劣な人間にはなりたくありませんし、この講座を受講する人にもなってほしくありません。人間誰しも高額な受講料で身につけた知識などがあれば、それで金儲けをしたくなる衝動に駆られるときがないとはいえません。だからこそ、私たちは最低限の必要経費で運営しているのです。通信教育とはいえ「教育」です。私たちが範を示すことができなければ話になりません。
この8つの指針に賛同してもらえる意欲あふれる方々が参加してくださることを祈っています。
(引用終わり)
この8つの指針の下、私たちは後進の教育を行っています。
実際に教材の制作と監修をしている橘師は毎日3時間はこの通信講座のために時間を使っています。それに加えて、本来は録画教材、録音教材で済ませようと思っていましたが、各教材の解決講義も現在は⑤に書いてある無料のオンライン講座を個人個人の進み具合に合わせて行っています。特に疑問点に関しては、毎日いつでも質問ができるようになっており、大抵24時間以内に回答されています。また、上手く時間があえばリアルタイムでの質疑応答も随時行っています。
また、魔女になったあとにもスムーズに学習や訓練などを進めて行けるように、本来予定にはなかった周辺知識の講義も行っています。実際に、かつて橘師がプロ(実際テレビ、雑誌などで活躍している人が何人もいます)を養成するときに行っていた講座を改訂したタロットに関するオンライン講座を教材費も無料で行ったりしています。
さて、この講座を作るに当たって参考にしたのは私立の大学による通信教育の仕組みでした。世の中には様々な通信教育があります。しかし、その多くは営利目的です。でも、そうした中で、比較的に営利を最優先はしていないものの代表例が大学の通信教育たったからです。
特に一部の大学では卒業生の寄付によって途中から、追加履修が無料になったり、スクーリングをオンラインとリアルとで上手く分けて行っていたり、とても参考になりました。
でも、実習はどうしよう?とか、一つ一つの講義が終わったあとの受講生の変化をどう把握したら良いだろうか?などの課題はいろいろと残りました。だけれども、そうしたことを乗り越えなければ、本当に必要な物は届けられない、という半ば使命感のようなもので最後の方はシステム整備をしていました。
開始からしばらくは色々と問題の方が多かったと思います。正直にいえば、受講生のみなさんにも色々とご負担をおかけしたり、ご迷惑をおかけもしました。でも、そうした中で今の形ができたことは本当にありがたく誇らしくも思っています。
また、そうした中で新型コロナウイルスの問題も出てきました。これではやる気があってもスクーリングができません。スクーリングの回数自体はどうしても減らしようがないとはいえ、このスクーリングができない期間同対処するかという問題に対して「なら、実験的にオンラインでカメラを使って面と向かっての講義をしてみよう」という考えに至りました。むしろ、この状況を良い方向に利用してみたら、という発想でした。
実際にやってみると最初はカメラの位置が難しかったりと色々な問題がありました。でも、逆にカメラがあったからこそこちらも受講生の方も気がつくことができた(逆に言えばなければ気がつかずに進んでしまった)こともありました。そこからは比較的にうまくいくようになってきています。そうすると、先にも書いた周辺知識の講義なども無料でできるようになりましたし、今後さらにできることが広がっていくと思います。
実際のところ、今後もまだまだ改良の余地はあると思いますが、受講生の方の声を聞きながらいつでもフレキシブルに、という方針の私たちの講座はこれからも手作りのよさを活かしながら、より発展していくものだと確信しています。
「8つの指針」の最後と同じですが、こうした考え方に賛同してくださる、魔女志願者の方の一人でも多くのご参加を心からお待ちしています。